2007年08月17日

ソフトウェアの改良・進化

久しぶりの記事の内容は日記です。なんとなく思いついたことを書いてみたり。

Gimpのようなオープンソースのソフトウェアの開発組織はおおまかに
・メイン開発チーム
・翻訳I18N化の貢献者(国際化の必要のある場合)
・バグレポート者
によって構成されています。他にはWebサイト構築担当やソフトウェアの使い方ヘルプドキュメントの整備を担当している人などがいます。

こう言ってしまっては身も蓋もありませんが、Gimpの開発は、その人の趣味で行われているようです。これはGimpに限らずほとんどのオープンソースソフトウェアによくある、ごく普通のことです。
とはいえある程度の大きさを持つプロジェクトのソフトウェアともなると、そのソフトウェアの方向性や開発方針などを開発者グループ内で話し合って将来の方向を決める必要がでてきます。

Gimpも、その方向に沿って開発が進められています。
こんな機能を実装してみたいという開発者の欲求の実装と、こんな風に使ってみたいあのソフトと同じ機能を使いたいというユーザーの要望と、Bugzillaなどで提出されたバグ修正や機能改良のパッチなどを、取捨選択してソフトウェア本体に取り込んでいきます。
今の時期ですと、Gimp-2.4のリリースが間近なため大きな変更があるようなパッチは取り込まれず、次期バージョンのGimpまで保留扱いとなっています。

さて、長かったですがここまでが前置きです。
今日考えてみたいのは、

「どうすればGimpが良いソフトになるか」

というものです。

Gimpのメイン開発者グループがいて、パッチなどを作って送る貢献者がいるという構図があることは先に述べたとおりです。提案の場所としてGimp開発者用メーリングリストとBugzillaが使い分けられています。
オープンな議論場所があることは良いことなのですが、実際のところユーザーの要望というのがなかなか通りにくいことが多いです。

提案されたものの内容によってそれがどういう扱いをされたのかは千差万別で、長い時間かけて実現されたということもあれば、却下されてしまったものもあります。
これまでのそういったことの流れを見ていると、Gimpの開発者が作りたいと思うような提案の場合は取り込まれることが多いです。実際にGimpのコードを積極的に書いている人は少数で、その少数の人がNoと言えば受け入れられなかったことになります。何が受け入れられやすいのかはその人の考え次第になってしまいます。

せっかくのユーザーの要望が少数の人のために反映されないのではGimpは良くなっていかないのではないか、と思われるかもしれませんが、ある意味でこれは仕方の無いことなのです。
Gimpの開発は趣味でプログラミングをやっている人がほとんどでそういう人が集まって作り上げているので、その人の気が向かないことをやって中途半端に機能を実装するようなくらいなら最初から実装しないほうが良いのです。

それではGimpは良くなっていかないのではないか、と言われればその通りかもしれません。
今は積極的にGimpのコードを書いている開発者は少数ですが、もっとコードを書く開発者が増えればユーザーの望む機能が実装されやすくなるでしょう。また、ユーザーの要望を叶えることを重視する開発者がいれば、ユーザーの望むようなソフトウェアになっていくでしょう。今のGimp開発チームも新規開発者を募集しています。
また、単にユーザーが要望や提案をするよりも、実際にパッチを書くなどの形で出したほうがGimp本体に取り込まれやすいです。
つまりは、開発者の手が足りないためなかなかユーザーの要望まで手が回らないということです。手近なところから先になってしまうのは当然でしょう。

ほかには、企業が関与することも重要です。単純に開発者が増えるというだけでなく、企業ではユーザーの要望も取り込まれやすい傾向があるからです。
OpenOffice.orgはオープンソースのソフトウェアの中で最も有名なものの一つです。このソフトウェアの開発には企業の人材も関与しており、例えばVBAマクロの動作の問題点を彼らが改善したことでExcelとの互換性がかなり良くなっています。
実際にGimpに対して企業が入ってくるかどうかは、メリットや利益の面で怪しいです。売り込み方次第なのかもしれませんが、ちょっと厳しいかもしれません。

Gimpがオープンソースで、かつ画像処理ソフトで、プラグインがある、という特徴から大学などの画像処理研究に使われた例があります。
現在はもうSynergistic Art Projectの活動の様子が分からないですが、こういったことができるというのも実にGimpらしいなと思います。

Synergistic Art Project
Linux Conference 2001

「Gimpが良いソフトになるためには」もっと開発者の手が欲しいというのが第一でしょう。開発する人が少ないとユーザーの要望までなかなか手が回りません。開発者が足りないというのはGimp-2.4のリリースが延びに延びていることからも分かります。
Gimpの開発者、ユーザー、パッチ提供や翻訳貢献者、この三者がうまく存在することが必要でしょうね。
posted by いっちー at 23:10| Comment(3) | Dialy | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トゥーディです。ご無沙汰しております。
唐突ですが、GIMP 2.4向け日本語ロケールの翻訳に独自に(勝手に?)取り組んでおります。(JGUG の Web ページは完全復旧してないようで、まだ ML にも参加できないようですし・・・)
上記ホームページにて一部公開しております。一度お越しいただければ幸いです。
また、ロケール内容について誤訳等のご指摘やご意見がございましたら、ぜひともお聞かせくださいませ。

お邪魔いたしました。
Posted by トゥーディ at 2007年10月10日 00:19
上記コメントの訂正です。

誤:上記ホームページにて
正:私の Webページにて
Posted by トゥーディ at 2007年10月10日 00:25
おお素晴らしいですね!
実は私のほうでも半年ぐらい前から取り組んでいまして
もう一通りの翻訳が終わって今は精度を高めているという段階です。

JGUGのことは私も気になっていて、直接JGUGの人と
連絡をとらなければならないと思ってます。
Posted by いっちー at 2007年10月11日 18:43
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